サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、一般的な賃貸住宅よりも借りやすく、バリアフリー構造の高齢者向けの賃貸住宅で生活相談員も在中していますし、安否確認もしてもらえることから、高齢者やそのご家族から人気があります。
入居の対象となるのは60歳以上の高齢者、もしくは介護認定なし、また軽度の要介護・要支援の認定を受けている方です。
サービス付き高齢者向け住宅で働く介護職の方も多くなってきて、働きたいと希望する介護職の方も増えていますが、サービス付き高齢者向け住宅での仕事内容は主にどんな業務を行うのでしょうか?
サービス付き高齢者住宅(サ高住)で働く介護職員の仕事内容や1日のタイムスケジュール、給料などについてご紹介させていただきます。
スポンサーリンク
━━サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)1日の仕事内容を教えてください
代表的なサービス付き高齢者向け住宅での一日の仕事のスケジュール感についてご紹介していきます。
9:00 出勤 |
出勤をして、夜勤者から申し送りを受けます。夜間何か特変(特別変わったこと)はなかったか?を把握して、一日のスケジュールをチェックします。 |
10:00 見回り 排せつ介助 |
サービス付き高齢者向け住宅の”サービス”という部分には、見回りが入っています。2時間の1回ぐらいのペースで見回りを行って、異変が無いのかチェックをします。排せつ介助は必要な方に対して行います。 |
11:00 体操 |
高齢者に声をかけて皆さんで体操を行います。簡単なラジオ体操を行ったり、専門的な運動を行ったりします。 |
12:00 食事 |
食事は希望者のみに提供をします。希望していない方は自分で買ってきたり、調理をしたりして食べてもらいます。 |
12:30 休憩 |
|
13:30 掃除、介助 |
部屋の掃除を行ったり、整理整頓を定期的に行います。介助は入浴介助、外出介助、排せつ介助などを行います。これらはケアプランに基づいて行われますので、定期的に行う仕事となっています。 |
16:00 イベント |
サービス付き高齢者向け住宅では特別養護老人ホームなどと比べて、元気な高齢者が多いですので、様々なイベントを企画、実施する必要があります。映画鑑賞、外出ツアー、レクリエーションなどを実施していきます。 |
17:00 夕食 |
食事介助 |
18:00 申し送り |
日中の状況を夜勤者に申し送りをして退勤します。 |
━━サ高住の義務は安否確認サービスと生活相談サービスだけど、介護業務もするの?
ほとんどのサービス付き高齢者向け住宅には訪問介護が併設されていますが、サービス付き高齢者向け住宅のサービスの中には介護サービスというものがありません。
介護サービスを使う為には訪問介護などの外部サービスを利用するのです。
そのため、サービス付き高齢者向け住宅に就職をする場合は、併設されている訪問介護やデイサービスに所属するということがあるので、一般的な介護業務をすることはもちろんありますし、サ高住の実態としては介護を必要としている人の為の住宅が多く、実質的には介護施設とほとんど変わりません。
━━どんなサービス付き高齢者向け住宅が多いの?
近年では”中重度向け”のサービス付き高齢者住宅が増えてきています。
サービス付き高齢者向け住宅の欠点としては、重度になってしまうと対応が難しくなるということがあります。
有料老人ホームや特別養護老人ホームであれば、常時介護が必要になっても、介護職が施設に配置されていますので、24時間介護を受けることができて最後まで生活を送ることができますが、サービス付き高齢者向け住宅では介護職員が配置されていない、サービスを使いたい場合は訪問介護などを利用することになりますので、常時24時間の介護が難しくなってしまいます。
そんな状況を解決するために、サ高住でありながら介護スタッフを配置して、24時間介護を受けれるように対策を取る施設も増加しています。
また、「特養待機者(特養に空きが無く、入れなかった方)」をターゲットに絞ったサービス付き高齢者向け住宅も増加しており、そういったところに就職をするのであれば、上記の一日の流れではなく、特養などに勤める介護職員と同じ仕事の流れになります。
サービス付き高齢者向け住宅は、ほとんど身体介護が無いと考えて就職をしてしまいますと、思っていたイメージと違うことにもなりかねないので、事前にどんな高齢者を対象としているのかを施設側に確認しておくことが必要です。
━━他の介護施設と比べてサービス付き高齢者住宅で働く介護スタッフの給料はどうなの?
就職・転職を検討されているのであれば、給料は非常に気になる部分だと思いますが、ほとんどの場合は、特養などの老人ホームと比べれると若干低い傾向にあります。
施設によっては通常の老人ホームよりも1万円から5万円程も低い場合がありますが、給料は施設や地域毎にも違ってくるので、一概に安い、高いかは判断が難しいところがあります。
・求人例
雇用形態 | 正社員 |
月給 | 230,700円~備考欄「処遇改善交付金含む」 |
賞与 | あり(前年度実績3ヶ月) |
応募資格 | 介護福祉士 |
雇用形態 | 正社員・パート |
給料 時給 |
192,000円~(正社員) パート時給1100円~(介護職員初任者研修) 時給1200円~(介護福祉士) |
賞与 | あり(前年度実績2.5カ月) |
対象資格 | ヘルパー2級以上(介護職員初任者研修) |
給与を重視している方は、しっかり検討されてから転職・就職するようにしてください。
━━サービス付き高齢者向け住宅に向いているのはどんな人?
サービス付き高齢者向け住宅は介護施設の中でも特殊な位置付けになるので、仕事も向き不向きがありますが、個人的に向いていると思う介護職の方は、ありきたりかもしれませんが高齢者とのコミュニケーションを楽しめる方が最もおすすめでだと思います。
サービス付き高齢者向け住宅は、要支援1や要支援2など、元気な入所者さんが多く、ほとんど自立している方ばかりなので、身体介護というよりも生活援助やレクリーションなどが仕事の中心となることが多く、高齢者とのコミュニケーションを苦と感じないことが必要になります。
また、元気な高齢者が多いのと、通常の施設に比べて、料金が高いケースが多いので、接遇に気を使える人にもおすすめです。
特養などではその性質から「お客さん」と「従業員」という位置付けになることは難しいですが、サービス付き高齢者向け住宅ではお客さんという扱いで対応をしないといけない場合もあります。
そのため、しっかりとした接遇が出来るマナーや常識のある方がおすすめです。
スポンサーリンク