結婚したカップルの3組に1組は離婚すると言われている今の日本。
介護の仕事は女性が数多く占める職場なので、子どもを一人で育てながら働くシングルマザーの介護士も多数存在しています。
現在、子育て中の方なら良く分かると思うのですが、夫と妻の2人で育てるのも大変なのに、それが1人で仕事もしながら子育てもとなると、精神的にも肉体的にもかなり大変で、時には全てを放り投げたいというような衝動に駆られることもあるんじゃないでしょうか?
シングルマザー(母子家庭)として働く介護士の方々は、日々どのような悩みを抱えているのか?問題点や解決方法をご紹介させていただきます。
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シングルマザー(母子家庭)介護士の悩みとは?
一人親として子供を育てながら介護の仕事をするのって、正直かなり大変です。
ですから、働いていると色々な悩みが生じてくることと思います。
どのような事で介護職に従事しているシングルマザーは悩んでいるのか?その大きな悩みについてご紹介します。
「自分の時間が全く持てない」
シングルでもご実家などで暮らされている方なら、自分の時間というのも持てると思いますが、これが完全に一人で育てているとなると、子どもが小さければ特に仕事に子育てに追われてしまって、中々自分の落ち着ける時間が持てません。
朝は早く起きて自分の用意や子どもを保育園に送る準備、そして洗濯など。
日中は介護士としての仕事に追われ、仕事が終わると共に子供のお迎えに行き、そして、家に帰れば食事の準備やお風呂、そして、気付けば布団で落ちるように眠る。
休みの日も疲れて寝てしまうなど、毎日が戦場のように過ごされている方も多いのです。
「子どもの子育てへの不安」
そして、母子家庭で育児をされている方でよく挙げられる悩みとしては、働きづめになってしまう事で、子どもが精神的に不安定になるなどの子育てでの不安です。
もちろん、お金が無ければ生活はできません。
特にシングルだと「一人親だからこそ、子供達に不憫な思いをさせたくない」と頑張ってしまいがちです。
仕事に没頭してしまう気持ちは良く分かるのですが、働きづめになっている分だけ子どもとの心が離れてしまったり、子どもが1人になる時間を増やしてしまう事で、家に閉じこもりがちになってしまったりするなど、仕事と子育てのバランスに悩む介護士も多いのです。
「生活費や将来への漠然とした不安」
そして、やはり大きな悩みとして挙げられるのが、今目の前にある生活費への悩みや不安です。
子どもが小さい内はそれほどお金もかかりませんが、保育園、小学校、中学校、高校、大学と進んでいくにつれ、金銭面への不安というのはドンドン高まります。
公的な支援や援助があったとしても、それでは生活は成り立ちませんし、将来的な子供の学費を考えれば貯金もしていかないといけませんので、一般家庭よりも金銭的な悩みというのは非常に大きいのです。
母子家庭の生活費。いくらあれば生活できるの?
じゃあ、シングルマザーとして生きていくためには毎月の生活費はいくら必要なのでしょう?
これは子どもの数や年齢にもよりますが、子ども1人なら概ね月に15~20万程度、子どもが2人なら月に20万くらいの生活費が最低でも必要になります。
ただ、この金額を全て働いて稼がないといけない訳ではありません。
母子家庭などの一人親になると国からの手当て金や助成金が多数あります。
例えば「児童手当」や「児童扶養手当」「児童育成手当て」など、母子家庭の場合は数多くの手当て金や助成金があり、貰える金額は収入にもよりますが、児童扶養手当だと満額で児童1人で41720円、児童2人で46720円が受け取れるのです。(※平成27年度現在)
つまり、こういった手当てを含めて20万程の生活費を得る必要があるので、月に10万~15万ほどは働いて生活費を稼ぐ必要があるのです。
ただ、月に15万、20万じゃ何も残らない
ただね、正直このくらいの収入では満足する生活というのは出来ないと思います。
生活費というのは切り詰めれば、ある程度は抑えることができるので、食べるだけなら困らないかもしれませんが、月に15万、20万の収入ではホント何も残りませんね。
子どもの学費の為に将来への貯蓄がしたいと思っても、中々そこまでは手が回りませんし、月に1回の外食を躊躇ってしまったり、欲しいものが買えないなど、毎月生活するだけで一杯で、カツカツだという人がほとんどなんじゃないでしょうか?
生活費だけで考えると15万程度の収入があれば暮らしていけるように思われるのですが、例えば車の修理など、急な出費というのも多々あるので、このくらいの収入では満足する生活は出来ないのが現状なのです。
シングルマザーの雇用形態に問題あり
何で、シングルマザーが満足する収入を稼ぐことができないのでしょうか?
これは、その雇用形態に問題があり、現在、日本のシングルマザーの就労率は85%を超えるほど高い数値を示していますが、パートタイマーやアルバイト、派遣の割合が50%を超えています。
これは、片親で育てているので融通が利かないからなどの理由で、正社員採用を避ける会社が多いのです。
介護職での採用も然り。
夜勤ができないなどの理由から、日勤のみの時給制のパートタイマーで働くシングルマザーの介護士が非常に多いのです。
母子家庭の介護士の貧困問題を解決するには?
一人親として、ちゃんと子どもを育てながら満足する給料を得るためにはどうしたらいいのか?
そのポイントはやはり正規職員として採用してもらえる事業所を探すことです。
そして、その中でも給与が高い施設を探したり、福利厚生がしっかりしている事業所に就職するのが大切です。
シングルマザーの介護士の貧困問題を解決するには、やはり子育てに理解があり、満足する給与を頂ける職場に就職・転職することが非常に重要なのです。
単に給与が高い職場を追い求めると夜勤が多くなったりするので、一人親としては難しいと思いますが、あなたに合った条件の求人というのも必ずあります。
一般的な傾向としては病院などの大型施設の方が給与も高く、福利厚生も充実していて、施設内に保育所を完備しているところも多数あるのでシングルマザーの方には特におすすめだと思います。
1人親として育児に仕事に本当に大変だと思いますが、あなたの生活を支えてくれる介護施設というのも多数あります。
子どもに満足する生活を与えてあげたいと思うなら、より良い環境を探すのが大切かもしれませんね。