理想としていた介護ができなかったり、介護の仕事自体は好きでも、職場の雰囲気が合わないと感じたり、とにかく様々な思いが去来するのが2年目。
でも、辞めたいとは思っていても「まだ介護職2年目なのに他の施設に転職するのって、ぶっちゃけどうなの?」
「辞めるべき?」それとも「耐えるべき?」
具体的な悩みを元に、様々な角度からアドバイスさせていただきます。
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介護職2年目で辞めたいと思わせる具体的な悩みとは?
求人票に「賞与:前年度実績あり」と記載されていたのにボーナスが出なかった
1年目であれば、仮に「ボーナスが2万円」だった、また全然出なかったとしても、
「自分はまだまだ力不足だからしょうがない」とか
「介護の給料が安いことは承知の上」
と自分の中で解決できるので、ボーナスが少なくても我慢ができます。
しかし、2年目にもなれば、介護スキルは1年目とは見違えるほど向上してきますし、この頃になると「地域の介護施設のボーナスの相場」も、ぼんやり見えてきます。
色々な情報が耳に入ってきますからね。
すると、もし自分が働いている施設のボーナスが少ない場合は、今働いている施設のボーナス水準の低さに気付かされることになります。
ましてや2年目の「ボーナスゼロ」だった場合、「うちの会社、大丈夫か?」「倒産するんじゃないか!?」と考えてしまいます。
そうなると、「3年目を迎える前に、ここを逃げ出した方がいいんじゃないか」と思えてきます。
1度そのようなことが頭に浮かぶと、毎日1回は「辞めたい」と思うようになってしまうのです。
仕事はこなせるようになったが「おかしいこと」が多すぎる
1年目はとにかく「必死」の一言に尽きます。
名前を覚えるだけでも大変なのに、同僚だけでなく、利用者さんの名前も覚えなければなりません。
また、「介護高齢者がこんなにわがままだとは思わなかった」と感じる人も多く、少しでもきついことを言われると、その都度へこんでしまいますよね。
また、仲良くなった利用者が亡くなった時は、素直に涙が出てきて、「介護職はこんな辛い経験もしなきゃならないんだな」と感じさせられ、とにかく、めくるめく1年でした。
しかし、2年目にもなれば、仕事のベースはできてくるので、「作業する」から→一歩前進して「応用力」を磨くことになります。
こうなってくると、案外楽しく仕事をこなせるようになってくるのが丁度2年目あたりなのです。
ですが、仕事は楽しくなる一方で、「職場内の理不尽な問題点」が目につくようになってきます。
- 仕事が正確で早く、利用者さんからも好かれている人が「ヒラの介護職」
- ただ威張っているだけで、仕事は手を抜くし、お年寄りには暴言を吐く人が、施設長に好かれているというだけで「リーダー」
など、「うちの職場、おかしくない!?」と感じることが目につくのが多くなるのが2年目なのです。
1年目は目の前の仕事をこなすのに必死で、周りが見えません。
ですが、2年目くらいからはある程度余裕が出てくるので、良いことも悪いことも見えるようになってしまうのです。
また、地元で「評判が良い介護施設」もだんだん見えてきます。
いわゆる「隣の芝生がより鮮やかに見える」状態です。
「そこに行きたい!働きたい!」と強く思うようになると、やはり「辞めたい」と思うようになります。
自分は介護職に向いていないんじゃないかと思う
1年目を問題なく無事に過ごせたとしても、2年目に突入した時に、「今年も昨年と同じ苦労の繰り返しか。。」とネガティブな考え方を持つ介護職もいます。
1度そういう風に思ってしまうと「自分は介護職に向いていないのかなあ?」と考え続けてしまいます。
「自分は介護職に向いていないのかなあ…?」
↓ ↓ ↓
「あー、毎日お布団の中で過ごしたい(+o+)」
↓ ↓ ↓
「あの仕事も面白そうだよな~」
↓ ↓ ↓
「そもそも私は本当に介護の仕事をしたいんだっけ???」
「仕事に行きたくない!辞めてやる(`・ω・´)キリッ」
最初は向き不向きで悩んでいたのが、こんな風に進んでしまうかもしれないのです。
そうなると、「カフェの店員もやってみたいな」「アジアを放浪したいな」と夢ばかり膨らんでしまいます。
2年目では、介護の仕事に対して、まだ視野がそれほど広がっていません。
小さな視野・視点でしか物事を見ていないので、「介護は向いていないかも」と悩んでしまう介護職員も沢山いますが、3年目になってやっと分かる介護の仕事の魅力があるのです。
年齢もまだ20代前半と若ければ、多感な時期でもあるので、色々なところに目が行ってしまうのは仕方のない事ですが、「よし、じゃあ辞めちゃうか!」と軽く決断する前に、1年くらいで転職を決断するのはいかがなものなのでしょうか?
2年目で転職する介護職ってどうなの?採用担当者の目にどう映る?
日本人の精神としては、石の上にも3年ということわざがあるように、「3年くらいは頑張って働いてみよう!」という考え方を持つ人が多いです。
若い世代の子たちだと、あまりこういう考えは多くはないのかもしれませんが、面接を担当するような40代、50代は、このような古くからある考え方を持つ人が多いのは事実です。
なので、介護職を2年で辞めちゃって、別の介護施設の求人に応募するような場合、採用担当者からはどう見られる、思われてるのでしょうか?
結論を言うと、
~面接担当者の気持ち~
ほとんどの採用担当者は「根性がない人間だな」と思うでしょう。
ですが、「目的があっての転職」であれば、採用担当者は「1年目や2年目での退職」を気にしないでしょう。
もし、2年目で退職した理由が、給料や職場の人間関係の場合、採用担当者は「うちの給料だってそれほど良いわけじゃない」「うちにだって複雑な人間関係はある」と感じるでしょう。
根性がない人間だと思われれば、「うちも2、3年で辞めちゃうんだろうな」と採用担当者は予想してしまうでしょう。
もし、面接でそう思われたら、落とされてしまう確率はかなり高いです。
つまり、転職するのが良いのか?ダメなのか?は、「目的がある人」であれば、受け入れてくれるところも必然と多くなります。
辞めたい理由が給料や人間関係の場合、転職活動が上手くいかないばかりか、ほかの介護施設に転職しても、状況が劇的に良くなることは少ないと覚えておいてください。
前の職場の就業期間が短くても「ぜひうちの施設で働いてほしい」と思われる人とは
介護の仕事はひと口に「高齢者のお世話」といっても、デイサービスなら元気な利用者が多いですし、特別養護老人ホームであれば亡くなる方も珍しくありません。
つまり「介護職」には、色々な介護のサービス形態があるのです。
例えば、デイサービスを2年目で退職した介護職が、特養の採用面接を受けたとします。
例:(※デイサービスから特別養護老人ホームへの転職)
「体が不自由な人のお世話をしたかったのですが、就活の時によく考えずにデイサービスに入社してしまいました。ですが、色々な介護のあり方、やり方、サービス形態を知っていく中で特養で働きたい気持ちが強くなり、デイサービスを退職し、こちらの介護施設に応募させていただきました」
というように、このような応募理由を述べることができると、特養の採用担当者も「なるほど」と納得してくれることでしょう。
また逆に、特養を2年目で退職した介護職が、デイサービスの採用面接で
例:(※特別養護老人ホームからデイサービスへの転職)
「月に何人も亡くなって、精神的にとてもつらくなりました。これは長く続けられないと思いました。お年寄りとレクリエーションをしたり、お風呂に入れてあげたりすることができるデイサービスを志望しました」
と言えば、面接官は「採用したい」と思うでしょう。
つまり、2年の経験でも「介護観」をしっかり持っている人は、転職でも不利になりませんが、そうではなく、給料の多い少ないを気にし過ぎるような人は、転職活動が上手くいかないだけでなく、その後の仕事人生も順調には進まないでしょう。
介護職3年目からはどのような事を目標に掲げればいいのか?
それでは「来年もこの職場で頑張ろう!」と思うことができた介護士は、来るべき3年目に向けてどのような目標を持ったらいいのでしょうか。
個人的な意見をアドバイスさせていただくならば「認知症介護の上達」や「お看取りの段取りの勉強」を目標にしてみたらいかがでしょうか?
ただ、どちらも大きなテーマになるので、どちらか1つに絞りましょう。
この2つは、介護職の永遠のテーマでもあります。
認知症ケアは非常に難しく、厚生労働省は現場で働く介護職に期待するほど、難しいケアです。
また、お看取りは「死者を悼む」ことになるので、一見すると介護のメインの仕事ではないように感じるかもしれませんが、そうではありません。
ベテラン介護職は、利用者さんの死を、利用者さんの日常生活の延長上にあるものとして捉えています。
なので、3年目に入ったら、きれいにお看取りをしている先輩から、みっちり指導を受けてみてください。
きっと、新しい介護の世界が広がるでしょう。
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